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「リンガ・フランカとしての英語」って知ってますか?

2023.7.14

「リンガ・フランカとしての英語」というのを聞いたことありますか?

 

リンガ・フランカとは、母語が異なる人同士が、コミュニケーションを取るために共通語として使用している言語を意味しています。

 

元々は、「フランク王国の言葉」という意味をもつイタリア語でした。

 

現代では、英語が国際的なリンガフランカとして使われることが非常に多くなっていますが、昔は、サンスクリット語や、ギリシャ語、ラテン語、ポルトガル語などがリンガフランカとしての役割を果たしていました。

 

リンガフランカとしての英語とは?

 

リンガ・フランカとしての英語研究で著名なSeidlhoferは、「リンガ・フランカとしての英語」を以下のように定義しています。

 

リンガ・フランカとは第一言語が異なる話者の間での英語の使用のこと。英語がコミュニケーションの媒体として選択されることが多い。

 

一般的に、英語といえば、アメリカ英語やイギリス英語が“英語”と思い浮かべますよね。そして、「英語」を母国語とする人を「ネイティブ」と捉えますが、リンガ・フランカとしての英語に「ネイティブ」は存在しません。リンガ・フランカは、母語の異なる人同士が、意思疎通を図るために共通の言葉である英語を使うという捉え方です。「リンガ・フランカとしての英語」によって、母国語が違ってもコミュニケーションを取ることができます。

 

リンガ・フランカとしての英語を学ぶ場合は、「お互いに理解し合えるかどうか」が重要なポイントです。細かなスペルや文法が合っているかどうかよりも、相手に意思が通じ、また相手の意思を理解できるかどうかが問題になります。

 

YBSでのリンガ・フランカは?

 

横須賀バイリンガルスクール(YBS)は、リンガ・フランカがあふれる場所。

 

YBSでは、日本人の子どもとアメリカ人の子どもを中心に、多様な子どもたちが日本語と英語を一緒に学んでいます。また、YBSの先生たちの出身地もさまざま。

 

関連記事ー“違い”に誇りを持ちながら共に“YBSらしさ”を創る先生たち〜国際色豊かなYBSの先生たちを紹介〜

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様々な国の出身の先生たち同士のリンガ・フランカは英語でもあり、日本語でもあります。YBSの外国人の先生の中には日本語を話せる先生も多く、先生たち同士では自然と日本語が使われることもあります。

 

子どもたちだけではなく、先生同士も母国語以外の言語をリンガ・フランカとして意思疎通を図る光景に、日本人の先生たちは驚かされています。英語でも日本語でも関係なく、自分の伝えたいことを自信をもってしっかり伝え、相手の話を受け入れ、一緒に話しあう。第2言語、第3言語での会話でも言葉の壁を感じることなく、たくさんのコミュニケーションをとっています。

 

母国語が異なる先生や子どもたちがいるからこそみられる、YBSならではの光景です。

 

英語をコミュニケーションの手段として自信をもってもらいたい

 

YBSがケンブリッジに認定されたため、先生たちはケンブリッジのミーティングや研修を、さまざまな国の人たちと一緒に受けています。

 

関連記事ーケンブリッジ国際認定校とは?

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ケンブリッジ校の先生たちが集まるミーティングでは、英語を母国語としない人たちもたくさんいます。例えば、インド人、ブラジル人、中国人など、世界中の先生たちが集まります。彼らは、それぞれの国のなまりがあっても堂々と英語で自分を表現している姿をよくみかけます。

 

一方、英語を学ぶ日本人はどうでしょう。「間違ったら恥ずかしい」「発音が変だったらどうしよう」などと心配をしていて、話すことを躊躇ってしまいます。

ですが、本来、英語はコミュニケーションをとるために使うものであり、話さなければ相手に伝わらないので、意味がありません。

YBSの子どもたちには、英語・日本語にかかわらず、言語をただ学ぶのではなく、コミュニケーションの手段として、自信をもって使えるようになってほしいと思っています。

そのため、YBSでは言語の学習だけではなく、コミュニケーションに対するマインドも育てていくことを大切にしています。

たくさんの英単語やフレーズを知っていたとしても、相手に伝えようとする気持ちがなければ言葉は伝わりません。YBSではたくさんの違いがある環境の中で、友達同士や先生たちとのコミュニケーションを楽しみ、コミュニケーションを通して英語や日本語学んでいます。そして、言葉の壁を越えて“伝わった!”“わかり合えた!”経験を重ねながら、子どもたちは自信をもって表現することをもっともっと楽しんでいっています。

 

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