2026.3.2

YBSの卒業生であり、YBS初のアメリカ人園児だったKatie。YBSが「真のバイリンガルスクール」へと成長していく歩みの中で、大きな影響を与え、とても大切な存在だったKatieと、数年ぶりに話す機会が持てました。
YBSプリスクール、そしてエレメンタリースクールと、YBSにいた頃は日本語も流暢に話し(なんと先生と日本語で喧嘩までしていました!)、学校の文化づくりに大きく貢献しれくれた存在です。
現在16歳になったKatie。
あの頃と変わらない明るい笑顔と優しい心を持ちながら、そこには確かな自信と未来へ向けて確実に進む姿がありました。。
そしてこのたび、彼女は難関校である The Gatton Academy of Mathematics and Science に選抜され、入学しました。
このアカデミーは Western Kentucky University 内に設置されたアーリーカレッジプログラムです。
毎年、ケンタッキー州全域から多くの生徒が厳しい選考を経て応募します。47の地域から集まった応募者の中から、選ばれるのはわずか98名。
Katieはその98人のうちの1人です!!!
16歳にして親から離れ、キャンパスの寮で生活し、大学レベルの授業を履修しているKatie。卒業時にはなんと、高校卒業資格と大学の準学士号の両方が取得できるハイレベルな学校です。
そこに選ばれた彼女は、学力の高さだけでなく、勇気とビジョンの証でもあります。

YBSの思い出を尋ねると、Katieはすぐには答えず、かわいい笑顔を見せてくれました。
「みんなと歩き回って話していたことを覚えてる。」
「毎日、ただただ楽しかった!」
YBSの屋外バルコニーの遊び場の話になると、笑いながら懐かしそうに思い出を話してくれました。子どもだったあの頃には、とても大きく感じられたあの小さな空間。
最初は、どこにでもありそうな、シンプルな思い出話のように聞こえました。
けれど、彼女の声は少しずつ変わっていきました。
「小さい頃に違う国で過ごすって、自分を変えるよね。あの経験があったから、私はもっとオープンマインドになれた。新しい経験や、いろんな人を自然に受け入れられるようになったと思う。」
YBSは、彼女にとって、単なる校舎ではありませんでした。
それは“世界が出会う場所”。
アメリカの軍人家族。日本の地域の家族。
異なる言語、異なる文化、異なる価値観。
それらが同じ教室で、同じ遊び場で、同じ日常を共有していました。
そしてその環境は、子どもにとって、「特別」ではなく「普通」になります。
違いは、当たり前になる。
多様性は、居心地のよいものになる。
もし基地内の学校だけに通っていたら、もしかしたら自分と似た環境の人たちに囲まれて育ち、もっと慎重で、外に出ることにためらいを感じる人になっていたかもしれない、と彼女は振り返ります。
でも、彼女は違いました。
「違い」は怖いものではない。
関わるべきものだ、と自然に学んでいたのです。
あの頃の日々の小さな積み重ねが、今も彼女の中に静かな自信として生きています。
それは確かに、未来へ向かって強く進む彼女の人生の土台になっています。

Katieがアメリカへ戻ったのは2020年初頭。
ちょうど世界が止まり始めたタイミングでした。
COVIDによる混乱に加え、文化の違いそのものも大きな変化でした。
公共空間の雰囲気。
学校の空気感。
人との距離感。
日本では自然にできていた「一人で歩いて移動すること」さえ、同じようには感じられなかったといいます。
「日本では、普通に歩いてどこへでも行けた。もっと自由に感じた。」
アメリカは“知っている場所”のはずなのに、どこか違う。
縮こまってしまうこともできたはずです。
でも、彼女は決して小さく収まることはありませんでした。
「学校ってゆっくりだよね(笑)。毎日行ってたら、だんだん慣れる。」
その言葉は軽やかですが、その奥には彼女の強さと自信があふれていました。
YBSで彼女は、すでに文化の間を行き来する力を身につけていました。
発言する力。
適応する力。
違う人とつながる力。
「知らない」は「無理」ではない、と知っていました。
だから、世界が変わっても、彼女は慌てなかった。
一日ずつ。
一歩ずつ。
大きな多様性を持つ小さな教室で育まれた自信が、彼女にとって世界的な転換期を乗り越える力になったのです。
教育が本当に与えたいものとは、
知識だけでなく、変化に適応し、成長し続ける力。
Katieの中には、それがすでにありました。

「YBSは特別なチャンスがたくさん溢れていると思う!それを最大限に活かしてほしい。自分と違う人と話して、関わって、そこからたくさんのことを学んでほしい!」
シンプルな言葉。でも、重みがあります。
彼女は、その価値を体験し、実体験で感じてくれたYBS生。
YBSは、文化の交差点。
言語が重なり、視点が交わり、普通なら出会わない人たちが友だちになる場所。
その環境で育つと、
「違い」を恐れなくなる。
代わりに、好奇心が生まれる。
その自信は、新しい学校へ、新しい国へ、新しい挑戦へと持ち運ばれていきます。
それはただのアドバイスではありません。
証明です。
「一歩踏み出して。
会話を始めて。
勇気を持ってつながって。」
そしてその自信は、教室の中だけにとどまりませんでした。
難関校に挑戦する勇気。
16歳で家を離れる決断。
大学レベルの学びに挑む強さ。
科学の道を志す明確な意思。
YBSの多様性あふれる教室で育まれた自信が、今の彼女を前へと動かすエンジンになっています。

YBS創業者・井上との会話の中で、二人は昔の思い出を振り返りました。
それは横浜で一緒に観覧車に乗ったときのこと…。
当時、井上は事業のことで悩んでいました。
そのとき小さなKatieが言ったそうです。
「問題を近くで見ると大きく見えるけど、高いところから見れば小さく見えるよ。」
Katie自身はその言葉をあまり覚えていないそうですが、井上にとっては大きな勇気をもらい、今でもずっと忘れられない、特別な言葉でした。
年齢の違う人。
国籍の違う人。
立場の違う人。
自分とは“違う”誰かと関わると、視点が変わり、思い込みがほどけたり、見えていなかった景色が急に広がっていきます。あの観覧車の上で起きたことは、まさにそれでした。
インターナショナルスクールの価値は、英語力だけではない。
異なる年齢や文化、そして異なる背景をもつ人たちが一緒に過ごす場所。
そしてその“違い”が日常として同じ空間にある場所で過ごす時間が、子どもたちの枠を外し、視野を広げ、可能性を広げてくれます。
あの観覧車の上でKatieから教えてもらったことは、今でもYBSの根底にある大切な思いです。
そして今。
彼女自身が、もっと高い場所へ進んでいます。
学びの面でも。
人としても。
勇気をもって。
私たちは、そんなKatieを心から誇りに思います。
Katie、
YBSはいつでもあなたのホームだよ。
あなたの好奇心が、どこまであなたを連れていくのか——
もしかしたら、私たちが想像をこえるところまで…。
その未来を楽しみに、応援し続けていきます。