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【体験学習レポート】日米の子どもたちが横浜市三殿台考古館で古代人体験!

2022.9.23

今年の夏開催されたYBSのサマースクールのフィールドトリップで、日米の子どもたちが横浜市三殿台考古館に行ってきました。今回のフィールドトリップのテーマは、「古代人体験」。日米の子どもたちが古代にタイムスリップです!

 

三殿台考古館は、縄文・弥生・古墳時代のムラの跡です。明治30年代に発見され、「屏風ヶ浦岡村貝塚」の名称で紹介されて注目されるようになりました。1966(昭和41)年に国の指定史跡となりました。(参照:https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/shisetsu/sandd/)

 

今回は、三殿台考古館で子どもたちが体験についてレポートします。

 

夢中になって取り組んだ勾玉作り

三殿台考古館は、標高55メートルほどの小高い丘の、約10,000平方メー トルの広さがある平坦な場所にあります。そのため、施設に向かうまでは、長い階段を登って行かなくてはなりませんでした。

「階段上るの~?」

「もう疲れたー!」

そんな言葉が子どもたちから聞こえてきましたが、

「古代の人は、車も電車も、エレベーターもない生活をしていたんだよ。どんなに大変だったかな??」

という先生の問いかけに、子どもたちの表情が引き締まりました。

施設に到着して、最初に体験したのが、「勾玉作り」。石に、勾玉の形を下書きして、ヤスリで一生懸命削っていきます。

勾玉を削るのはかなり地道な作業で、手が真っ白になりながらも削り続けます。そして、完成するまでになんと1時間以上かかりました。

自分のお守りとしての勾玉を一生懸命削る姿は、とても真剣で、どんなに疲れてもどんなに手が汚れても、子どもたちは最後まで諦めずに、勾玉を削るのを頑張りました。

自分の力だけで作り上げ、心を込めて完成した勾玉は、フィールドトリップ翌日以降も勾玉をつけて登校する子どももたくさんいるほど、子どもたちの大切な宝物になりました。

 

古代人になりきり火おこしを体験

次に体験したのは、古代の舞ぎり法火おこしです。

​​

火おこしのやり方のお手本を見せてもらいました。特に、アメリカ人の子どもたちは、初めてみる器具と作業に目が釘付けの状態に。

やり方を教えてもらったあとは、1人ずつ火おこしを実際にやってみました。

かなり力のいる作業で、子どもたちの顔も険しくなるほど。学年の大きい子どもたちでも、火おこしには何十分もかかりました。

特に、まだ小さい子どもたちにとっては、想像以上にハードだったかもしれません。施設の人に手伝ってもらいながら、一生懸命火おこしに取り組みました。

火ができる要素を学びながら、火をおこす事の大変さを身をもって体験することができました。

 

竪穴式住居と弓矢体験

その他にも、竪穴式住居を見学したり、弓矢体験もさせてもらいました。

外から見ると中は暗く、ドキドキしながら子どもたちは竪穴住居の中へ入っていきます。

中に入ってみるとみんなで入れるほどの広い空間がありました。

「この家にはエアコンがないけど大丈夫かなぁ?」

「ここはキッチンかな?ベットもトイレもないよ??」

などと、今とは全く違う家に驚きつつも、『昔の人はこういう生活をしていたんだな』と、昔の人の暮らしに思いを馳せながら、住居の隅々まで観察していました。子どもたちのワクワクしたイマジネーションが広がった時間でもありました。

弓矢体験は、みんな無邪気に楽しんでいました。普段は、テレビやスマホのゲームを楽しんでいる子どもたちですが、この日は外で体を使いながら、古代体験ならではの遊びを楽しむことができました。

 

1日の古代人体験を通して芽生えた感謝とは?

1日の古代人体験を終えて、「この経験を通して何を感じた??」と、先生が子どもたちに問いかけてみると、こんな感想が出てきました。

「もし生活の中に火がなかったら、料理ができない!どうしよう…」

「火は生活に必要だけど、火をGetするのってこんなに大変だったんだ・・・」

と、今は当たり前になっている便利な生活に改めて気づくきっかけになった様子。

そして、「今ある私たちの生活に感謝する!」と、多くの子が話してくれました。

また、中には「昔の人がいたから、今私たちがいるんだよ!」と言ってくれた子もいました。

古代人体験は、子どもたちにとって、普段の生活では気づけなかったさまざまな感謝に気づくきっかけとなりました。

また、言葉や文化が違う日米の子どもたちですが、一緒に日本の古代にタイムスリップして汗をかきながら体験し、同じ時間や感情を共感できたことは、とても貴重な体験でした。

YBSでは、このように体験を通して学ぶことを大切にしています。実際に、自分たちで体験することで、大変さを知ることができ、それが感謝の気持ちに繋がります。これは、おそらく教科書からは学べない体験でしょう。

また、スクールで体験の機会をたくさん提供することは、忙しいお父さん、お母さんの味方でありたいという想いからでもあります。家庭ではなかなかできない体験も、スクールだからこそできて、保護者の方とスクールが1つのチームのようにお子様の成長をサポートしています。