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Middle School ファームプロジェクトレポート ~本物の体験が深める学びと思考~

2026.10.12

YBS Middle Schoolが地域とつながりながら取り組んでいる Farming Project。

先月、新年度最初のFarming Projectに子どもたちが出かけました。

普段のFarming Projectでは、種まき、草取り、収穫、土づくりなど、季節に合わせたさまざまな農作業を体験しています。

けれど、今回の体験は、いつもとはまったく違うものになりました。

数日前に発生した台風の影響で、雨水が抜けきらず、畑の土は一面の泥。

いつもなら普通に歩き、簡単にできる作業も、今回はそうはいきません。

長靴を履いていても泥に足を取られ、思うように前に進めない。

靴で作業することをあきらめ、ほとんどの子どもたちが素足で泥に立ち向かいました。

草を一本抜くことさえ、何倍もの力が必要でした。

それでも子どもたちは、泥と格闘しながら、少し小さいときに戻ったように思いっきり楽しんでいました。

泥だらけになりながら笑う姿を見ていると、予定していた「農作業」ができたかどうか以上に、そこには大きな学びがあるように感じました。

 

自然を相手にする仕事の「リアル」

農業は、いつも同じ条件でできる仕事ではありません。

天気、気温、雨、土の状態。

自然の変化によって、その日の仕事も、作物の成長も、そして生活も大きく変わります。

今回、子どもたちはそのことを教室で学ぶのではなく、自分の足で泥の中に入り、身体で感じることができました。

台風による大雨で、それまで畑で元気に育っていた野菜たちも、大きな影響を受けていました。

本来であれば、さまざまな野菜が秋の収穫を迎え、冬に向けた新しい野菜たちも育ち始めている時期。

けれど、今回の大雨による被害は、その瞬間だけのものではありません。

収穫を迎えるはずだった野菜が失われること。

これから育つはずだった作物の生育に影響すること。

そして、それは農家さんの今後の生産量や生活にもつながっていきます。

畑で起きていることは、決して畑の中だけで終わることではない。

私たちが毎日食べているもの、地域で暮らす人々の生活、そして私たち自身の暮らしも、自然とつながっています。

畑を離れ、バス停へ向かう途中。

私たちのインストラクターである淳平さんが、近くで起きた土砂崩れの被害現場を案内してくださいました。

安全を十分に確認した上で、現場から離れた場所からの見学でしたが、

そこには、家が巻き込まれるほどの大きな被害が起きていました。

淳平さんは、その場所で何が起きたのか、そしてその場所にまつわるストーリーを子どもたちに話してくださいました。

その瞬間、子どもたちの表情が変わりました。

さっきまで泥と格闘しながら笑っていた子どもたちが、静かにその場所を見つめていました。

自然は、楽しい。

自然は、面白い。

でも、自然は、ときに私たちの生活を大きく変えることもある。

そのことを、子どもたちは自分の目で見て、感じました。

 

「What can we do?」

今回の経験は、Middle SchoolのHumanitiesの学びともつながっています。

現在、Humanitiesのクラスでは、Jay先生とともに、

“What can we do to address global warming and climate change?”

という問いについて、ディベート形式で考えています。

地球温暖化や気候変動。

自然災害。

そして、私たち一人ひとりに何ができるのか。

教室の中で考えていた問いが、今回のFarming Projectを通して、少し違って見えてきました。

実際に雨の後の畑に立ち、泥の中で作業をする。

そして、自然災害によって大きな被害を受けた場所を、自分の目で見る。

「気候変動」や「自然災害」という言葉が、教科書の中だけにあるものではなく、自分たちの暮らしや地域とつながったものとして感じられる。

そして、

What can I do?

What can we do?

と、自分自身の行動について考える。

漢字や文法、方程式を覚えることも、もちろん大切です。

けれど、学んだ知識が、自分たちの生きている世界とつながった瞬間、学びはさらに大きな意味を持ってくれます。

今回のFarming Projectは、そんなことを改めて感じさせてくれる時間になりました。

Learning from the Real World

YBS Middle Schoolが大切にしているのは、教室の中だけでは完結しない学びです。

地域に出る。

人と出会う。

自然に触れる。

予想していなかった出来事に向き合う。

そして、そこから新しい問いを見つける。

今回、予定していた農作業とは違う一日になったからこそ、子どもたちは「自然とともに生きる」ということについて、よりリアルな経験をすることができました。

Sometimes, the most meaningful learning happens when things don’t go as planned.

YBS Middle SchoolのFarming Projectは、これからも地域とつながりながら、子どもたちの経験と学び、思考やアイディアを深めていきます。