2023.9.17
現代社会においては、子どもが他者とコミュニケーションを取る機会が格段に減っている傾向にあるようです。少子化や核家族化という社会背景に加え、コロナによって人と関わる場が制限されてしまったことも、要因の1つになっているでしょう。
しかし、グローバル社会が進む中、文化の違いを理解して、積極的に意見交換や気持ちの共有ができる、コミュニケーション力は、これからの未来を担う子どもたちには欠かせないスキルです。
そこで、子どもの成長に必要なコミュニケーション力について、考え直してみませんか?
そもそも、コミュニケーション力とは、「受け取る力」と「伝える力」、その両方ができることです。
コミュニケーション力というと、「おしゃべりな子はコミュニケーション力がある」と、思われがちですが、それでは意思の疎通が成り立っているとは限らないですよね。
つまり、コミュニケーション力を育てるためには、相手が伝えたいことが何かをきちんと理解できる「受け取る力」と、自分の意思や感情を言葉などでわかりやすく表現できる「伝える力」の、両方を伸ばしていく必要があります。
では、実際に子どものコミュニケーション力を育てるために、どんなことが有効なのか。
「受け取る力」と、「伝える力」それぞれの視点から、日常的にできることを紹介します。
子どもたちは話し始めると、ついつい夢中で話し続けてしまいます。そこで、キャッチボールのように、交互に話すことを意識して会話します。
話の途中で、被せて話し始めたときは、『今、話の途中だから最後まで聞いてね』と、最後まで話を聞くことを優しく教えてあげましょう。
また、人の話を聞くときには、しっかり相手の目をみて心から聞くように、親が積極的に相槌やうなずきを入れながら、話を聞くお手本を見せてあげるのもいいですね。
相手の気持ちを考えさせる質問をしてみましょう。特に、絵本を読むときには、登場人物はどうしてこう言ったのか、自分だったらどうするか。こうした問いかけが有効です。子どもは自分とは異なる考えを持つ人がいることを理解し、相手の気持ちを読み取る力が高まります。
相手に自分の気持ちや思いを伝えるためには、まず子ども自身が自分の気持ちや思いに気がつき、それを表現する言葉を知っている必要があります。
豊富な語彙力を身につけるために有効なのが、絵本を読むことや、映画を見ることです。物語を通じて語彙力を増やし、人の気持ちや感情について考えることができます。
保育園や幼稚園、または習い事に通うことも、コミュニケーション力を育む良い機会になります。友達や先生など家族以外の人と関わることで、いろんな知識や考え方、社会性を学ぶことができます。
特に、英会話は自分を表現する機会がたくさんあるので、英語力を身につけながら、コミュニケーション力も伸ばせる習い事の1つと言えるでしょう。
横須賀バイリンガルスクール(YBS)では、ベビールームからエレメンタリースクールまで、さまざまな年齢の子どもたちが通っています。また、日本人とアメリカ人の子どもだけではなく、さまざまな国の子どもたちが通っていて、文化や考えもさまざまです。
最近、コロナも落ち着き、集団生活を始めたいと、特に3,4歳の子どもたちの入園が増えています。そこで、コロナ前からYBSに通っていた子どもたちが、新しいお友だちに積極的に話しかけたり、一緒に遊んだりと、コミュニケーション力が身についている様子がみられました。
子どものコミュニケーション能力の土台は、家庭で育まれるものです。とはいえ、共働きの家庭も増えていて、なかなか子どもと過ごすことができない保護者の方もいらっしゃるでしょう。
そこで、YBSでは家庭ではできない、さまざまなカタチのコミュニケーション力を育むことを大切にしています。
例えば、月齢の違う子どもたち同士や、文化や国籍の違う子ども同士、そして、いろんな国の先生たちと、一緒に遊んだり、学んだりできる環境があります。
お互いに“違う”からこそ、お互いを知り、理解する、コミュニケーション力の本質を育む環境がYBSにはあります。