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【自然との関わり・生命尊重】YBSプリスクールでの生き物の飼育をレポート

2022.8.5

YBSプリスクールには、今年度、たくさんの生き物が仲間入りしました。

スクールで生き物を飼う理由の1つには、保育所保育指針・幼稚園教育要領に記載のある【10の姿】の「自然との関わり・生命尊重」というものがあります。

しかし、スクールで生き物を飼うことには、子どもたちの“生き物との触れ合い”以上に、驚くべき意外なメリットもありました。

 

今回は、YBSでの生き物の飼育についてお伝えします。

 

10の姿の「自然との関わり・生命尊重」とは?

保育所保育指針・幼稚園教育要領の改訂により示された10の姿とは、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として、卒園までに育まれる子どもの姿を5領域をもとに10個の具体的な視点で捉えて明確化したものです。

 

幼児期の終わりまでに育ってほしい「10の姿」

①健康な心と体

②自立心

③協同性

④道徳性・規範意識の芽生え

⑤社会生活と関わり

⑥思考力の芽生え

⑦自然との関わり・生命尊重

⑧量・図形、文字等への関心・感覚

⑨言葉による伝え合い

⑩豊かな感性と表現

 

その中の1つが「自然との関わり・生命尊重」です。保育所保育指針には、このような内容が記載されています。

自然に触れて感動する体験を通して、自然の変化などを感じ取り、好奇心や探究心をもって考え言葉などで表現しながら、身近な事象への関心が高まるとともに、自然への愛情や畏敬の念をもつようになる。

また、身近な動植物に心を動かされる中で、生命の不思議さや尊さに気付き、身近な動植物への接し方を考え、命あるものとしていたわり、大切にする気持ちをもって関わるようになる。

出典:保育所保育指針解説p92/厚生労働省より抜粋

 

YBSプリスクールで飼育している生き物は?

子どもたちの「自然との関わり・生命尊重」の学びの一環として、YBSで始めたのが生き物の飼育です。現在、YBSでは、メダカや金魚、エビの他、カブトムシの幼虫や蚕、蝶の幼虫などを子どもたちと一緒に飼育しています。

特に、虫や蚕、蝶の幼虫は、幼虫から成虫になるまでのライフサイクルを見て学ぶことができます。幼虫や蚕が蛹になるのは、子どもたちにとってはとても不思議な現象です。

絵本の中の世界では知っていた子どもたちも、実際に蛹や繭、そこから生まれた蝶や蛾を見つめる子どもたちの顔はワクワクした表情と同時に、真剣そのものでした。子どもたちの頭の中にあったアイディアが、実際の体験を通して“本当にそうなんだ!”と結びついた瞬間でした。

最初は「ギャー」と悲鳴をあげたり、触ることを怖がっていた子どもたちですが、一緒にお世話をしていくうちに、生き物に対しても優しい表情を見せるようになっていきました。子どもたちにとって、生き物もYBSの大切な仲間となりました。

また、一緒に生き物のお世話をすることで、子どもたち同士の心の距離がさらに近づいたようにも思えました。

 

生き物を飼うことでの驚きの変化とは?

意外なことに、保護者の方もスクールで飼育している生き物に興味を持ってくれました。

これってどうやって飼うんですか?」「これは何の生き物なのですか?」などと、お迎えにきた際に、先生に聞いている姿も見られます。

これまでは、保護者と先生の会話は、子どもたちの様子や保育についてが中心でしたが、生き物の話題が加わったことで、コミュニケーションがさらに活発になったことは、先生たちにとっても嬉しいことでした。

YBSでは、保護者(YBSファミリー)との関わりをとても大切にしています。だからこそ、生き物を通して、コミュニケーションが増えることは嬉しい発見であり、1つのきっかけから変化が生まれるということを実感した出来事でした。

また、YBSは神奈川歯科大学の敷地内で生き物や自然探しが思いっきりできる環境でもあります。子どもたちは遊びの中でたくさんの発見をしながら、好奇心と探求心、そして相手を思いやる優しい気持ちを育み、日々成長しています。